小隊戦闘3

高める国防意識、日米同盟の根幹強化 本紙独占取材 ヤキマ演習従軍ルポ 

目標制圧を報告する普通科隊員  写真 = 保科達郎 「小隊移動開始!」――。ワシントン州ヤキマ、一面黄色の枯草の海の中から突如、緑の集団が一斉に飛び出し、瞬く間に射撃位置に着くとともに発砲を開始、目標を制圧した。ヤキマの砂漠に映える緑の迷彩服の彼らは陸上自衛隊第33普通科連隊の隊員たちだ。小隊が戦闘訓練を行う横では、戦車砲による黒煙がいくつも上がり、戦車乗員からの怒号のような無線が飛び交う――。まさしく実戦さながらの演習がそこにはあった。

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ものづくり~おもてなし 日本のビジネスを肌で体感

べーカリー「SWEET」に飾られるシアトルの歴史 シアトルの地元有志による国際事業交流団の1人として、3月上旬に長野県や三重県を訪問した。中小企業経営者や四日市経済団との3日間の交流は、日本の素晴らしいビジネス体制を肌で感じる貴重な体験となった。 ものづくりの原点 初日は長野県松本市にあるベーカリー「SWEET」の渡辺匡太社長を訪問した。SWEET の三代目社長で100年以上の歴史を持つビジネスを継いでいる。事業も拡大され、店頭に1時間以上の行列ができるほどの人気を誇る。 SWEET社は渡辺社長の祖父がシアトルで約100年前に開業。1923年に帰国し、再スタートしたベーカリーだ。三代目社長は数年前にシアトルでも修行し、多くの人に愛されるパンを作っていきたいという意気込みは変わっていないという。 店内には先代が残す写真が飾られる。シアトル時代の写真もアルバムに残っている。クオリティーの高いエスプレッソも無料提供しているが、作りたてのパンをよりおいしく楽しんでもらいたいからだという。 「楽しそうにお客様がパンを味わってくださる顔を見るのが本当に最高の幸せ。これからもっと頑張らないと」と渡辺社長は笑顔で話す。 2日目は名古屋にある天野エンザイム株式会社の天野源之(モトユキ)社長を訪問。天野エンザイム社は酵素の開発製造で日本をリードする天野社長に会社の紹介をしてもらったが、会社のミッションステートメント「天野の精神」に強い感銘を受けた。 内容は、1)無から有を創れ:人の頭脳こそが資本、2)慈善:社会への貢献をしたいと思いを込め、1928年10月20日設立した会社を天野慈善堂を名づけた。3)熱と愛と真心(誠):熱意は人を動かす。何度も何度もチャレンジすることが不可能を可能にする。全てに愛情を注ぐ。人を愛す。仕事を愛す。国を愛す。真心(誠)は正直であること。それが信用を生む。 これらはロケットサイエンスではないが、このようなミッションステートメントに遭遇したのは生まれて初めて。ここまで成功している会社の背景には、このようなシンプルで、世の中を変えることができるほどパワフルな精神を何世代にも渡って貫き通していることに感動した。 天野社長は菌塚に敬意を示すことも絶対に忘れてはいけないという。菌塚では人類生存に大きく貢献する酵素を開発するために犠牲となる無数の菌の霊を供養している。これに目からうろこだったと同時に日本人らしさを改めて感じた。 付加価値の追求と地元愛 最終日は、はまぐり魚介類卸問屋マルタカ水産の古川智一社長。四代目という古川社長は35歳の若さだが、一度危機に陥ったはまぐり事業を復活させ、「付加価値」をモットーにはまぐり専門レストランも開業した。はまぐりのしゃぶしゃぶ、刺身、炭焼きなど、他にはないメニューで人気を高めている。 学生時代に上京、一度は大手会社に就職を考えたが、地元へ戻ることを決意し経営を引き継いだ。朝はまぐりの競り、日中ははまぐり養殖、オンラインオーダーの発注に加え、直営店の監視、取引業者との交渉、営業が続く。携帯電話は鳴り止まず、作業着とスーツも何度となく着替える日々という。 家業を継ぐという上で就職難の時代に就職活動をしなくていいというメリットがあったが、四代目社長となり次世代へ会社を残すことができるか、世間からの目にプレッシャーを感じることもあるという。 古川社長を見ていて、従業員へのリスペクトと腰の低さに驚いた。従業員に何か依頼するときは、必ず前か後に「すみません。お願いします」という言葉がつく。国際事業開拓目的でシアトル訪問した時、毎晩深夜3時まで熱く語り続ける姿も印象に残る。 代々の社長や従業員へのリスペクト、顧客を満足させる付加価値の追求と地元愛。マルタカ社の事業案内を読まずとも古川社長から強く感じることができる。 印象に残る日本風事業の精神 今回の日本訪問の「おもてなし」は伊藤工機株式会社の伊藤台蔵社長によるところが大きい。会社経営、新テクノロジーの開発のさなか、長野から四日市の行程の世話をしてもらった。 荷物の運び入れ、車中には一人ひとりの座席にお茶のペットボトルが用意されていた。雨に備えて傘も準備してくれていた。会談のファシリエーターに加え、時間や場所設定のため下見も請け負ってくれた。 伊藤社長のものづくりへのポリシーは、「ユーザーの様々なニーズに応じ、ユーザーや開発を支えてくれる仲間と一緒になってトライする。とにかくやってみる」ことを原点とする。商品やプロジェクトにおいても、 「こんな商品は作ることが可能か?」という依頼相談を受けてから進めていくのがほとんどという。 周りには同業者、同業界の友人が多い。競争というより、お互いが持っているモノを分け合うことで良い商品ができるという。自分だけ成功するのではなく、皆で成功できるかを先に考えるという。 伊藤社長を見ていると「Action speaks […]