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地球からの贈りもの〜宝石物語 81〜 シグネチャーデザイン

熊本の地震発生からひと月が経とうとしている。東北地方太平洋沖地震からようやく5年経ったと思ったら、今度は遠く離れた九州で。「何で日本ばかり」と思ったところでどうにもならないことぐらいわかっているのだが。 以前パールを題材にしたときにも少し触れたが、海の様相は地震によって一気に変わってしまう。5年前の大地震の時は牡蠣、そして今回は有明海のアサリが壊滅的な打撃を受けたようだ。もちろん農作物の被害だって計り知れない。  ただこの様な経済的な被害よりも、もっと辛いかもしれないのが、文化的な被害である。400年もの間、その雄姿で地方の人々の心の象徴となっていただろう熊本城が、遂に今回の地震でその姿を大きく変えることとなってしまった。屋根瓦や石垣などは、写真で見る限りでもかなりの被害だ。  1995年の阪神・淡路大震災、5年前の東北の地震の時も、胸を打つのはそこにいる人々の強さだ。日本という国ができる以前から、この地に住む人は、この自然災害に立ち向かってきたはずで、そしてこれからもそれは続いていくのだろう。  前回の続きであるはずのブルガリとは全く違う話題から入ってしまったが、地震は別としても、今回の熊本城の様に文化とかシンボルを失うのは金銭をなくすよりも遥かに辛いだろう。「金は天下のまわり物」というぐらい、多かれ少なかれ浮き沈みがあるのが金銭。でも心のよりどころとなる文化なり宗教なりのシンボルが、その人の道しるべとなり、大きく道を外さずに人生を進んで行く糧となることは多い。  実はブランドにとってもそれは同じである。看板を長い間守るには、人目でそのブランドと分かるアイコン的デザインが必要。そのブランドの歴史でどれだけの宝石やジュエリーを生み出し販売しても、自社のアーカイブに保存し、ほぼ門外不出にしたいジュエリーがある。  例えばミキモトだったら、1937年のパリ万博に出店した「矢車」という帯留め。ティファニー社であれば、ティファニーダイヤモンドと呼ばれる黄色い四角いダイヤモンド。これはオードリー・ヘップバーンが「ティファニーで朝食を」でも身に着けているが、普段はバード・オンザ・ロックという、鳥がダイヤを突いているようなデザインのブローチとして本店に飾られている。   ハリー・ウィンストンやグラフなどは、自身の名前の付いた大粒のダイヤモンドをいくつも持っている(色や形が異なる)が、デザイン的には「このブランド!」という様なものがないと言っていい程。それを考えると、このデザインと言えばこのブランドというようなシグネチャーデザインが、長い間生き残るには必要なのかもしれない。  20世紀のダイヤモンド王と言われたハリー・ウィンストン亡き後、息子同士の相続争いなどでブランドの力が一気に落ちた。21世紀のダイヤモンド王であるグラフ氏も高齢なので、このブランドの行く末も不透明。それを考えると、ティファニー、カルティエ、ブルガリ、ヴァンクリーフ・アンド・アーペルなどは、これぞというデザインをいくつか抱えている。  先日運よく見ることができたブルガリ展で、これぞブルガリ社というようなジュエリーを山ほど見ることができた。そのうちのいくつかは故エリザベス・テイラーが所有していたもので、死後のオークションでどうやらブルガリ社が競り落としたようだ。  実はオークションでは、ブランド自身が匿名でオークションに出ることも少なくない。理由の一つは、余りにも安く競り落とされてそのブランドの価値を下げてしまわないように。もう一つは、世界中に散らばったそのブランドの名品を自社に取り戻すためである。なぜ匿名かは、セキュリティーの問題もあるが、無駄に値段を引き上げないためもある。  また中途半端になってしまったが、ブルガリ展でのジュエリーの話はまた次回。 (倫子)

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地球からの贈りもの〜宝石物語80〜

今年は日本とイタリアの国交150周年の記念の年。個人的には、イタリア人チェリストとピアニストの日本人妻と知り合い、イタリアが急に身近になった。今回は、イタリアンジュエリーに迫ろう。  まずイタリアンジュエリーと言えば、そう、ブルガリである。リチャード・バートンが冗談交じりに、当時の妻であったエリザベス(テイラー)が最初に覚えたイタリア語はブルガリだと語った話は有名である。  これぞブルガリという特徴的なデザインがいくつもあり、スピガ、トゥボカス、パレンテシ、そしてセルペンティなど。共通するのは、小さなパーツを繋げた立体的な造り、そしてフレキシブルということだろうか。身に着ける指や手首に程よくフィットする柔軟さ。ボールドなデザインやボリュームがどちらかというと男性的なのだが、フレキシブルな柔軟さが女性らしい官能性を生み出している。  そしてブルガリと言えば、色石のマジック。5大貴石と呼ばれる(多少のバリエーションがあるのだが)、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルド、真珠(アレキサンドライトとか翡翠という人もいる)。これらの宝石の価値は、何世紀にも渡って珍重されてきた。しかしブルガリの快挙といえば、それまでそれなりの扱いしか受けなかった、半貴石のジュエリーの地位を上げた事だろう。  例えば、黄緑のペリドットと濃い紫のアメシスト。それにペルシャブルーと呼ばれる水色の最高品質のターコイズに桜色の珊瑚。ターコイズというと、ネイティブアメリカンのシルバージュエリーのような、黒い模様が入ったものを思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし最高品質のターコイズは、不純物のないキレイな水色。「ペルシャブルー」と呼ばれるように、中東やその近辺ではペルシャ時代より珍重されてきた。しかしその価値を世界規模で認めさせたのはブルガリの功績と言っていいのではないか。  他にもネックレスやブレスレットに連なる宝石の色が全部違うなど、遊び心に溢れつつも、おもちゃのように見えないのは、やはり一流メゾンの技術だろう。  いかにも1960年代というような、かなりのボリュームのゴールドに大粒の色石を配したものもあるし、小さなダイヤモンドが敷き詰められた中に配された物もある。ゼロがいくつも並ぶような値段なのに、子供のおもちゃの様な遊び心と大胆さ、そのある種の矛盾が更に魅力を加えている。  そして特徴は色遣いの大胆さだけではなく、それらの色石のカッティング方法だ。通常のラウンドブリリアントと言われる表面が円のダイヤモンドは58(または57)の面(ファセット)により、最高の輝きを放つ。ダイヤモンドの他の形にしても、他の色石にしても、ほとんどは面を作ることによって、光を石の内部で反射させ、それを最大限に石の外に放出することで、輝きを生もうと試みる。  しかし、この面を施さない宝石の研磨の方法がある。それが、カボションと呼ばれるカットだ。面がなくツルっとしている。水晶珠を思い浮かべてもらえればいいだろう。ただジュエリーにする場合、珠の状態ではなく、一部が指輪やイヤリングの金属の枠にはまるように平らになっていたりする。面がなくて光の反射がないと、輝きを重視する宝石にはそぐわないように思うかもしれない。しかしカボションカットは色が強調され、艶やかな表面が美味しそうというか、愛嬌があるというか。ゴージャスに輝く宝石とはまた違った味わいがあるのだ。  「アート・オブ・ブルガリ~130年にわたるイタリアの美の至宝」という展覧会が、東京国立博物館で昨年末に開催され、運よく見ることができた。チケットの写真は、エリザベス・テイラーが所有していた大粒のカボションカットカボションの中でもシュガーローフと呼ばれるカットのサファイアのペンダント。ジオメトリックが特徴のアールデコ風のデザイン。次回は、ブルガリ展とエリザベス・テイラーの遺品などに迫ってみよう。 (倫子)

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地球からの贈り物 ~宝石物語 59~

ついに完成、シーホークスのスーパーボウルリング。シアトルのティファニーで2日間だけ一般公開された。初日は1人で2度並びなおし、2日目は子供達を連れ行き、何度となく写真を撮ってしまった。本物はやっぱり凄かった。 ようやく完成したので、今回はスーパーボウルリングについて。まず一言で表現すると、テイストフル。年を重ねるごとに、ロゴだの第何回大会のチャンピオンだのと、これでもかあれでもかと盛り込み過ぎて、酉の市の熊手の様になっていたスーパーボウルリング。それが今回のリング、色々な意味で完成度が高かった。   まず正面は107個で約3㌌のダイヤモンドが埋め尽くす。その中央にシーホークスのロゴであるホークが青いエナメルで縁取られ、その中を64個のダイヤモンドが敷き詰める。そして目には緑色のサボライトが光る。   ホークの上にはマーキースカット(フットボール型)のダイヤモンド。正面上部にはワールド、下部にはチャンピオンの文字が浮き彫りになっている。リング縁は横から見ると、40個の小さいサファイアがリングを一周する様に並んでいる。   このリング、正面はすっきりさせて、側面にシアトル独自のデザインを盛り込んだ。向かって左側は一番上にシーホークスが浮き彫りされ、その下にスペースニードルを含むスカイライン。中央にヴィンス・ランバルディーのトロフィーが、これまたマーキースカットのダイヤモンドで表現されている。そしてスーパーボールと、XLVIIIの文字。その下にNFLのトレードマーク、2013と続く。   向かって右側は、選手の名前の下に12の旗を掲げたフットボールフィールドとその向こう側にはレニア山。そして選手の背番号に、チームの最終記録である16―3。ちなみに公開されたリングには若きクォーターバック、ラッセル・ウィルソン選手の名前が刻まれていた。しかしこれはティファニーが保存する分で、本人はすでに自分の分を受け取っているという話だった。 ◇ ◇ ◇ せっかくなので、このリングを宝石学の見解から説明してみよう。まずホークの目であるサボライト。日本ではツァボライトとの表記が多いが、英語での発音からするとサボライトの方が近い。   この石、パッと見はエメラルドの様。私も見た時はてっきりシアトル=エメラルドシティーを表現するエメラルドかと思った。 しかし実際はサボライトという、数多くあるガーネットのうちの一種類。ガーネットというと濃い赤紫色や赤褐色系の色を思い浮かべる人も多いだろう。でも実は一言にガーネットと言っても、結晶構造の基本がアルミ系とカルシウム系に分れる。そしてそこからまた枝分かれになり、8つのグループに識別される。   サボライトはそのうちの1つで、緑~黄の色味が特徴的。1960年代に西アフリカで発見された。サボライトはエメラルドよりも硬度が高く、不純物も少ない傾向にある。そして光の屈折率も高いので、エメラルドよりもキラキラして見える。こんな特徴から、エメラルドでなくサボライトが選ばれたのだろう。   それからサファイア。これはモンタナ産だそうだ。一般にはあまり知られていないが、モンタナのヨゴ鉱山は1894年から今に至るまで1800万㌌の原石を産出している。この鉱山のサファイアは、全体の85%は1㌌以下といわれる位に小粒が多い。しかし不純物が少なく、薄めだが青の色味が良いのが特徴だ。   実は色石の9割は色を濃く鮮やかにするための加熱処理や、不純物を見え難くするために別の物質を注入したりと何かしらの加工が施されている。しかしヨゴ鉱山のサファイアは、加工せずともマーケットに出せるほどの良質の物が多い。   シーホークスの色である緑と青。これらをサボライトの緑とサファイアの青で組み込み、あとはダイヤモンドとホワイトゴールドですっきり。スーパーボウルゲームのように、正にハンズダウン。文句の言いようがない程の完成度だった。 (倫子)

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地球からの贈り物 ~宝石物語 58~

シアトル・シーホークスのスーパーボウル制覇記念のティファニー社製クリスタルのフットボール型ペーパーウェイト。それに加え、最新のニュースレターでシルバー製のキーホルダーやペンダント、グラスなどもラインナップに加わったと知らせが来たにも関わらず。半日足らずですでにほとんど売切れのよう。悔しい……。 さて本題に戻ってプラチナの話の続きを。プラチナはゴールドよりも高いと思っている人が大半だと思うが、どうしてそうなのか。実は2012年の年平均の相場価格では1トロイオンス(31g)あたり、金が1668㌦でプラチナが1552㌦と、金の方が高い。 それまでの平均は確かにプラチナの方が高い。しかしプラチナジュエリーが高いのは相場価格の差によるものだけではないのだ。   金の話のおさらいになってしまうが、金は24金が純金の状態。18金=18/24=75%が金で残り25%は別の金属。日本においてはジュエリー協会による、○○ジュエリーと呼んで良いものの含有量の規定がある。金は含有量37・5%(9金)までをゴールドジュエリーと呼んでも良いとしている。   しかしプラチナにおいては最低でも85%の含有量がないと、プラチナジュエリーと呼べないのだ。千分率で表記するプラチナはピュアな状態でPt1000と表記していた。しかし2012年4月に規定が変わり、純プラチナでもPt999と表記する事になった。   Pt850以上が規定だが、結婚指輪などの多くはPt950(含有量95%)以上。この高い含有量がプラチナジュエリーがゴールドジュエリーより高くなる大きな理由。例えば2013年の平均相場は、共に1オンス1400㌦程。しかし18金のゴールドジュエリーは75%にあたる1050㌦。それに対しPt950のジュエリーでは95%の1330㌦。   さらに前回の貴金属のヒストリーレッスンでお話したように、古代文明が擁したプラチナの加工技術は17世紀まで失われていた。融点が1768度のプラチナは、1064度の金よりもはるかに加工が難しい。そういった要因もジュエリー価格に反映されるので、必然と値は高くなる。   近年の相場では金もプラチナもほぼ同じ値段だが、希少性に関してはプラチナの方が32倍も高い。採掘量が格段に少ないという事だ。この数年は金に踊らされた市場だったが、プラチナの方が投資価値はある様に思う。   ちなみに硬いといわれるプラチナでも傷は付く。純プラチナで鉄より多少硬いというレベル。という訳で「傷が付いてるから、本物じゃないかも?」と思うのは大きな誤解。傷が付いたら宝石店などで再研摩してもらえばピカピカになるので、定期的にメインテナンスを。でも友人の一人は、ザラッとした表面加工が施してあるプラチナを磨いてしまって、ツルツルになったと逆に嘆いていた。 ◇ ◇ ◇   日本において、プラチナバンドを身につけた最初の女性達は、江戸末期から明治初頭の遊郭の女性達という説は前回お話した。着物には本来ジュエリーを付けないのがマナーだそうだが、着物とリングの斬新さに遊郭の女性が憧れたのがよく分かる。   今テレビジャパンでも放送されている『花子とアン』というドラマで、大正三美人の1人と言われる歌人柳原白蓮を演じる仲間由紀恵。彼女の着物の着こなしがとんでもなく格好イイのだ。伯爵家の出身の白蓮は遊郭の女性ではないが、大胆な色使いと柄の着物に大きく結った髪に左手薬指にリングをしている。   菊池寛の『真珠夫人』のモデルだったとされる白蓮にひっかけたのか、ドラマでの最初のリングは真珠。他の回では中央のルビーを小さなダイヤが取り囲むリングも登場。今後も白蓮の指輪から目が離せない。白蓮の最初の歌集に使われた挿絵が竹久夢二の作品だったそうだが、彼の作品にも着物&薬指の指輪の女性の作品が何点もある。   シアトルのアジア美術館ではデコ・ジャパンという展示会が行われているが、ドラマの時代背景である大正から昭和初期はまさにアールデコ期。次回は個人的に大好きな、このアールデコのジュエリー話を。 (倫子)

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地球からの贈り物 ~宝石物語 56~

貴金属・宝石への投資に関しての続編を。投資といえば、実は私も昨年に自分に投資。それは歯の矯正。何年も前から考えていたのだが、ついに半年前に始め残り4カ月弱。毎日写真を撮って変化を見比べるのが目下の楽しみなのだ。 この何年かの貴金属の高騰については前々回を参照していただきたい。それにしても貴金属のジュエリーの値が下がる日は来るのかと悲観的になってしまう。貴金属のジュエリーは、そのジュエリーが作られた時のマーケット価格が反映される。よって高騰時に作られたジュエリーは、その後相場価格が下がったとしても、高い値のままということになる。 例を挙げると、私が狙いを付けていたとあるブランドのゴールドのブレスレット。金相場は下がっているのにも関わらず、この1、2カ月前に525㌦から575㌦と50㌦の値上げ。他のゴールドジュエリーも同じような割合で値上がりしている。とっとと買っておけば良かったと後悔した所ですでに遅し。   それはさておき貴金属のジュエリーといっても、14金とか18金とか、何がどう違うのかいまひとつ分らない方のために。まず14とか18はどの位の割合の金が含まれているかということ。金は24金が100%純金を表す。 14K=14金で、14KのKはKaratを表す。14金なら14/24=58・5%が金で残りの41・5%は他の金属。18金なら75%が金。数値が24に近ければ近いほど金の含有量は増えるし、逆に数値の低さは含有量の低さを意味する。確か規定では9金以下は金の含有量が低いので、「ゴールドジュエリー」と名乗ってはいけないはずだ。 金は純金の状態だと歯型が付く位柔らかい。よって他の金属と混ぜて強固にする。混ぜる金属によって、ホワイトゴールド、イエロー、ローズ(ピンク)ゴールドなど見た目の色味も調整する事ができる。   日本では金といえば18金が一般的だが、アメリカでは14金。では実質どの位の金が含まれているのか。貴金属・宝石の計量に用いられるトロイオンスは31㌘で普通のオンスの28㌘とは微妙に異なる。   昨年の金の平均が1トロイオンス1400㌦程。まず31㌘も使っているジュエリーは(スーパーボールリングは別だが)かなり少数派。例えば女性の多くが1つは持っているであろう、小さなチャームの付いたプチネックレス。多くは5㌘以下だが、その場合14金なら58・5%=約3㌘。1トロイオンスが31㌘なので3㌘といえば1割。1400㌦の1割=140㌦程の金しか含まれていないという事になる。   もちろんジュエリーの場合、宝石の種類やブランド名の付加価値、デザイン料・加工料などが含まれる。それらを加味すると妥当な値段なのかもしれないが。でも消費者の立場からすると、やっぱり高いと思ってしまう。   実際2012年は2001年の6倍の金平均価格だが、ゴールドジュエリーの値上がりは高い物でも3倍程に留まった。その穴埋めをどうするか? 色々な策を練って対応しているようだ。   例えばティファニー社のルベドメタルというピンク色の金属。これは金属の配合が一応企業秘密となっている。しかし第3機関が配合を調べたところ、金の含有量は30%程で、残りの70%は銀や銅を含む金属が占めているそうだ。   30%という事は、7金ちょっとという事になる。先にも書いたが、9金以下はゴールドジュエリーと認めないという規定がある。よって「ルべドメタル」というエキゾチックなネーミングで、ティファニー社175周年記念として大々的にデビュー。しかし実際は金価格高騰に対する苦肉の策と考えられる。   私が狙っていたブレスレットは18金バージョンが(75%が金)で575㌦だが、ルベドメタルの同デザインは325㌦する。値段だけ見ると「安い!」と思ってしまいがちだが、実は金の含有量を考えると割高なのだ。   他にはプラチナの変わりに、それまでジュエリーにはほとんど使われなかったパラジウムなど。なぜプラチナジュエリーがゴールドよりも高いのかも含めて、続きは次回。 (倫子)

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地球からの贈りもの ~ 宝石物語 41 ~ 買ってもらえる女

October 11, 2012 The North American Post Staff 0

 同じ女の立場からして、何だか負けたという気にさせられる「買ってもらえる女」。美人だからとか優しいからだとか、そんなに単純な話じゃない。同じぐらい美しく優しいのに「買って貰えない」女は五万と居る。そこで今回はそんな謎だらけの宝石をもらえる女の話。