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エコ活動から生まれる新生活 第47回 調理と食の安全性

食と環境は切っても切れない関係にある。環境が悪化すれば食の安全が脅かされるし、食の人工化・工業化が進行すると環境への負荷も増していく。さらに興味深い関係性としては、人間が無駄にする、もしくは廃棄する食品の量が多いほど、環境への負荷が多いということだ。当然それでは経済性も良くない。そんなことを考えていたら、次の2点をどうしてもお知らせしたくなってきた。 経済的にも豊かとされる先進国で毎日決まって廃棄されている食品は相当な量で、仮にこれを半減できるとしたら、いまだに食事情が安定しているとはいえない後進国に少なからずともその一部を供給できるはずである。   それに関連し、特別な冷蔵技術「蔵番」を用いた細菌学的見地からの検証実験を独立検査機関で行ってみた。その結果があまりにも衝撃的だったので、本紙面であえて紹介させていただくことにする。   まず第一に衝撃を受けたことは、「スーパーマーケットで購入する食材そのものにいかに多くの雑菌がついているか」という点。消費者の多くは、マーケットの陳列棚や冷蔵庫に並んでいる食材があたかも無菌状態で置かれているかのような神話を作り上げていないだろうか? それは大間違いである。   今回の数々の検証実験においては、スーパーマーケットで購入したばかりの食材をまずそのまま検査に出し、そして同じ検体の一部を蔵番冷蔵庫と通常冷蔵庫にそれぞれ保管して、3日後、5日後、8日後、または14日後に検査に出すという手順をとった。そして検査対象にしたのは「Total Plate Count(雑菌の総数)」と「Total Coliform(大腸菌の総数)」の2種。   この記事は不用意に消費者の不信感や危機感をあおることが目的ではなく、またそうするべきではないので、食材の種類や購入場所は明記しない。しかし新鮮なはずの数々の食材が、購入時点ですでに多くの雑菌や大腸菌類を持っているという事実を今回初めて知らされたという事実がある。 ◇ ◇ ◇   テスト中には、購入後8日間蔵番で保管した鮮魚を刺身で食べるということもした。ちなみにその時のサンプルには、テストの結果、約5万2000個の雑菌類と69の大腸菌類がいたらしいが、食べた人の健康にはなんらの問題もなかった。つまりこれくらいの雑菌類に対しての抗体を、私達は持っているということになる。   しかしそれはあくまでも蔵番で保管されたものだったから平気だったのは明白で、同時に提出した通常冷蔵庫のサンプルには、3700万個以上の雑菌類と4万9000個以上の大腸菌類がいたことが判明した。   今回は多くの食材を検証したが、その中で最も通常冷蔵での保管リスクが高いものは、鶏肉ともやしであることが判明した。 教訓その1:通常冷蔵庫で3日以上保管されたもやしは、決して生で食べないように! 教訓その2:米国のスーパーマーケットで売られている鶏肉も、決して生で食べないように! 教訓その3:冷蔵庫の保管機能を過信してはいけない! 通常冷蔵庫の温度帯では、常温よりましだが菌類の増殖を抑制することはできないことがはっきりとわかった。   日本人は昔から、寿司を食べる時には緑茶を飲む習慣があるが、これは大正解だ。緑茶には殺菌作用があり、生や半生の寿司ネタを食べる時の衛生面でのリスクを半減させてくれる効果がある。 […]

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―エコ活動から生まれる新生活― 公共水道に含まれるフローライドの危険性

人間の脳や体を蝕む危険な毒物が、「市民の健康のため」という目的で水道水の中に混入されていたら、果たしてそれは合法なのだろうか? また黙ってそれを受け入れるべきだろうか? 以前のコラムでシアトルの水道水に関して書いたことがある。その記事は世界的な水不足の傾向の中で、当地の現状を伝えるのが目的だったが、幸いなことにワシントン州西部では、深刻な水不足の心配はなさそうだという内容だった。しかし実際にはそれ以外に、もっと深刻な問題が潜んでいることも伝えておきたい。 その問題とは「フローライド」である。今、世界レベルで大論争が巻き起こっており、割合を見ると反対派が圧倒的に多いようで、私も断然「反対」だ。シアトル市や近郊地域の公共水道水にも混入されている。なぜ、多くの市民の反対を無視してまでこのようなものが混入されるのだろうか。 フローライドには多くの種類がある。自然界にも存在するが、それが公共水道水に多量に混入することはまずありえないといえる。現在水道水に混ぜられている種類のフローライドは、ハイドロフローリシック・アシッド、ソディアムシリコフローライドを代表とする化学物質で、アルミ系の化学肥料の製造や、シーメンズ式原子力発電所から出る廃棄物から作られているものだ。    フローライド以外にも多くの化学合成物質を含み、米疾病予防管理センター (Center for Disease Control) が指定する、レベル4という最高レベルの毒物指定がされているものもある。同レベルの物質は、カドミウム、トルエン、PCB、ヒ素、水銀といった、誰もが知る猛毒物質類だ。   長年の研究や調査で、フローライドが人体にもたらす悪影響が発表されているが、最近になり新たな発表が行われた。世界的に権威のある医療系雑誌のThe Lancet Neurology誌に発表された内容では、フローライドをはっきりと「神経毒」と指定しており、様々な脳障害や発育障害等を引き起こす可能性が極めて高いとしている。特に子供への悪影響が深刻であるとして、アウティズム、ADHD、ディスレクシア、知覚障害等を引き起こすと書かれている。   それ以外にも、フローライドは「デンタル・フローリシス」という、永久歯の成長障害を招く事も証明されている。多種の癌との関係性やアルツハイマー病等との関係性も問題視されている。   歴史的にも、全米各地では指定量を遥かに超える量のフローライドが混入された「事故」が発生している。1992年にアラスカで起きた事故では、262人の市民が吐き気やめまいなどの症状を訴え、1名の死亡者を出した。   反対にフローライド賛成派意見は、始終して「虫歯の予防効果」だけだ。しかし実際は、水道水に混ぜたフローライドが虫歯を予防しているという科学的証明は一切されていない。逆に虫歯の予防には役立たないという統計や資料は、世界中で山の様に発表されている。   世界レベルで見てみると、現在公共水道水にフローライドを混ぜているのは、米国、カナダ、イギリス、アイルランド、オーストラリアで、最終的判断は地方自治体が下す決まりだ。反面、ドイツ、スウェーデン、オランダ、チェコ、ロシア、フィンランド、日本でも、強制混入が行われたことがあるが、現在は禁止されている。   注目したいのは、フローライド混入を中止した国々で、人口に対する虫歯の発症率が減少傾向にあるという事実。虫歯は市民の健康管理意識を向上させることで、充分に対処できるのだ。   […]

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エコ活動から生まれる新生活 ヘンプとマリファナ

 これまで「社会には大きな嘘が蔓延していて、それは主に既得権者達の利益を保護するための政策に起因している」と話してきたが、このコラムの使命の一つは、そうした嘘を暴き、真実を明るみに出し、市民が正しい判断をできるように促すことにある。今回は健康と環境に大きく関わる「ヘンプとマリファナ」だが、まずは偏見なく読んでいただくことをお願いしたい。  ヘンプとマリファナを「麻薬」として理解し、社会と人体の健康を害する「魔薬(毒物)」として捉え、コカイン(コカの葉から抽出)やヘロイン(阿片から作る)などと同様に、極めて中毒性の高いドラッグだと考えられることも多い。それは全くの誤解だ。  ヘンプとマリファナは共にキャナビスという植物で、似てはいるが別の種類である。ヘンプはサティバ種と呼ばれる亜種で主に産業用に栽培され、マリファナはインディカ種で薬用の利用方法が主とされる。どちらも中毒性は一切無く、人体に害を及ぼす成分は確認されていない。  吸引すると陶酔作用をもたらす成分はTHCと呼ばれるもので、ヘンプには1・6%未満だが、マリファナには1・8~20%程含まれている。それでも幻覚作用は皆無で、アルコールで起こるような急性中毒症状も発症しない。  「マリファナが記憶細胞を死滅させる」といわれるが、最近の科学的検証では全く逆であることが証明されている。ちなみにキャナビスは、両種共に「スーパー・プラント(植物)」とも呼ばれる。数千年前から世界各地の文化に浸透し、多くの効能と利用方法が確立されていて、いまだに1人の中毒患者や死亡者も出していない。  既得権者の利益を守るため、現在は違法扱いされているが、米国では1938年まで完全に合法化されていた。第二次世界大戦に備えるため、政府が全国規模で奨励していた事実もある。  日本でも終戦直後まで2万軒以上の大麻栽培農家が存在していたが、戦後のGHQ統制下で完全に禁止にされてしまった。教育やプロパガン ダを通じて、「麻薬(魔薬)」の概念が広がった。米国でも同様の政策が行われ成功しているようだが、最近になり大きく変わろうとしている。  世界的に見れば、EUのほとんどの国、ロシア、ウクライナ、中国、インドでは産業としての栽培が盛んで、カナダでも政府公認の11の農園で大規模栽培が行われている。今後の方向性として、総合産業として栽培を合法化する動きが広がりつつある。  ヘンプ、マリファナの利用方法や効能を列記してみたい。 1)世界的に権威のある多くの医療関係誌に、30を超えるマリファナによるがんの完全治癒例が発表されている。 2)マリファナはアルツハイマー治療にも有効で、既存投薬(アリセプト)の様な危険な副作用はないことが、2006年度版Molecular Pharmacology誌に発表されている。 3)マリファナはリュウマチ、白血病、マルチプルスクレオーシス、緑内障等の治療にも有効で、値段も安く副作用がないこと。 4)ヘンプは元来病虫害に耐性の強い植物なので、栽培に農薬や除草剤を必要としない。周辺環境や労働者にとっても安全だ。 5)製紙においては、1エーカーあたりのヘンプの産出量は木材系の4倍で、木材の様に特定の地域に限定されず、木材は植樹から収穫まで20~50年かかるが、ヘンプは4カ月で成熟する。 6)テキスタイル面では、ヘンプ生地の強度はコットンの10倍で、栽培時の水の散布量は1割以下で済み、同面積の収穫量はコットンの2倍。 7)コットンは温暖な気候が必要だが、ヘンプは米国中で栽培できる。 8)全米で使用される農薬の50%は、コットン栽培に使われているが、ヘンプは農薬を必要としない。 9)ヘンプ繊維を利用した合成素材があるが、木材よりも強度があり安価に生産できる。 10)ヘンプ・マリファナ油脂は良質で無公害な液体燃料になり、再生可能なため枯渇の心配がない。 11)業界の試算では、25マイル四方の土地にヘンプ・マリファナを栽培することで、全米の交通用の液体燃料が賄えるといわれている。 12)ヘンプ・マリファナ種子内の蛋白質はかなり良質で、大豆のそれよりも吸収し易く、必須アミノ酸やオメガ3とオメガ6も含んでいる。 13)連邦政府内のナショナル癌研究所(NCI)の最近のレポートで、「マリファナが乳癌と直腸癌の進行を抑え、治療に有効」と発表している。 14)現行法では、1エーカーのヘンプ農園を行うと「死刑」が課せられる。人畜無害、環境にも健康にも有益で大きな経済効果を持つ作物に対する政策自体が憲法違反と指摘する法律家と医療関係者も多い。 […]

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エコ活動から生まれる新生活 第53回 食料危機、人口増加の行く末は?

February 14, 2014 The North American Post Staff 0

年始めにすることといえば、やはり欧米では「New Year’s Resolution」といって、その年に懸ける抱負や決心を書き出すことである。ならば、環境をテーマとしたこのコラムでもそれにならって、去年の反省を踏まえつつ、最近特に思う事項から、これから先に対しての抱負や思い入れを書き出してみよう。ただしここで取り上げるのは、私個人の極めて勝手で妄想的な胸のうちであり、社会性はあえて無視させていただきたい。新年のご挨拶としてお付き合いください。

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エコ活動から生まれる新生活 第44回 すべての生産食物のうち、40%以上が廃棄されているのをご存知か?

 数カ月前に地元の消費者向けニュースレターで表題のようなタイトルの記事を読んだ。普段は不自由なく毎日を過ごすなかで見過ごしている部分だろう。環境や経済に大きな負荷をかけているとしたら、これは他人事ではすまない。現状の把握を出発点として、われわれ消費者にできる対策を考えてみたい。

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エコ活動から生まれる新生活 第42回 都市内型ファーミングで地産地消と究極のロハスを楽しむ

ロハス(Life-style Of Health And Sustainability)という言葉が使われ始めて久しくなるが、その理想型を体験、もしくは実践するビジネスがある。それは都市内型ファーミング(農園)と呼ばれていて、世界の各大都市内で始まっている。もちろんここシアトルでも。温暖化と環境汚染、そして人口急増による世界規模での食糧危機が叫ばれる中、未来の人類社会を支えるのはこれ以外にないかもしれない。