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JSSNが発信する福祉、医療情報  第50回  「ドゥーラって何?」  その2‥産後ドゥーラ

はじめての赤ちゃん、海外でのお産に不安や疑問はありませんか?アメリカでのお産や育児に知りたい情報、欲しいサポート、何でも話せる相手はいますか? 産前・出産・産後の専門知識と経験を持ち、お母さんとその家族に寄り添い心と身体のサポートをし、必要な情報を提供する女性のことをドゥーラと言います。プロフェッショナルドゥーラは大きく分けて「出産」と「産後」のふたつの分野があります。前回は出産ドゥーラについてお話しました。今回は産後ドゥーラについてです。 赤ちゃんが産まれたら 日本では昔から産後は床に着き、床上げは約1カ月後と言われてきました。産褥期と呼ばれる子宮が元の大きさに戻るまでの約6週間は、赤ちゃんの成長と母親の身体の回復だけにエネルギーを注ぐ大切な期間なのです。   アメリカは母子ともに健康なら産後約24時間後に退院です。お産を乗り越え、母親は動くのがやっとの頃にもう帰宅なのです。自宅に戻れば暖かいご飯を用意してくれたり、赤ちゃんの世話を手伝ってくれたり、おっぱいを見てくれる家族や親しい人が頻繁に訪れサポートしてくれればいいのですが、核家族、親の高齢化など近代社会ではそれも難しくなってしまいました。   しかもここはアメリカ、文化、習慣、言語も違います。日本とアメリカの育児の違いに戸惑ったり、慣れない育児に夫婦で頑張りすぎたり、泣き止まない赤ちゃんに途方にくれたり、自宅に戻ってから適切なサポートが受けられない家族も少なくなく医療の盲点とさえ言われています。 産後はゆだね上手に 産後は家族、友人知人へゆだね上手になってください。経験のある人にアドバイスをもらったり、医師に確認したり、小さな不安を残さないでください。ちょっとだけと思い、小さな負担を重ねないでください。   産まれてすぐの赤ちゃんも初めての授乳のお母さんも、上手におっぱいを飲めるようになるまで練習とサポートが不可欠なのです。産後の家事は数週間しなくてもいいように、産前から準備をしたり回りに頼る必要があります。赤ちゃんの成長、母親のお産からの回復は知識と経験のある人のサポートなくしては不安になるかもしれません。赤ちゃん誕生後はホルモンバランスの変化、環境の変化、疲労も加え、気分が不安定になるかもしれません。   産後しばらくは「ベビームーン」と呼ばれ、それは新婚旅行のように新しい家族のために過ごすプライスレスなひと時なのです。ベビームーンを楽しむためにも、頼り上手、ゆだね上手になり、差しのべられた手はしっかり握って幸せ感と安心感をつかんでください。 こんなときに 初めての海外出産、初めての赤ちゃん、母乳サポートが欲しい、赤ちゃんが産まれてからの生活に期待も多いけど不安もいっぱい、誰かそばにいてほしい、知識と経験のある人からアドバイスをもらいたい、産後しばらくは日本語で日本食を食べて過ごしたい、何でも話せる人が身近にほしい、夫は出張が多く家族も来れないのでサポートが必要、育児をじっくり楽しみたい、生活の変化をスムーズにしたい、産後(帝王切開予定、双子も含め)どうなるか予想がつかない、上の子の世話をして欲しい……などなど。ドゥーラはそれぞれの家族の要望に合った産後サポートを提供します。 産後ドゥーラの役割り 産後ドゥーラはお母さんの心と身体の回復、赤ちゃんの成長、家族が新生活によりスムーズに迎えられるよう産後全般のサポートをします。   その大きな役割りのひとつは母乳援助です。母乳の問題(上手く吸えない、つまりやすい、量が増えないなど)への改善法と提案、母親がリラックスをし母乳育児を楽しめるようサポートします。ドゥーラはすぐに仕事に戻る人やボトル授乳を希望される方にも授乳サポートをします。   赤ちゃんのお世話、母親の心のケア・身体の回復のお手伝い、父親の役割のお手伝い、兄姉のお世話、食事の準備・片付けなど軽い家事、その他、産後・育児に関する情報の提供と提案など家族の希望に合ったサポートをします。   産後に関する専門知識を持つドゥーラが定期的にサポートすることで、家族は安全で守られていると感じ、リラックスし、母乳育児の成功率が高まり、親として自信を持ち、育児をさらに楽しみ、話し相手がいることで産後うつを抑え、家族の時間が持て絆がより深まり、大きな変化をよりスムーズに受け入れると言われています。   […]

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JSSNが発信する福祉、医療情報  第49回 「ドゥーラって何?」 赤ちゃんの成長をサポートする専門職

はじめての赤ちゃん、海外でのお産に不安や疑問はありませんか? アメリカでのお産や育児に知りたい情報、欲しいサポート、何でも話せる相手はいますか? 産前・出産・産後の専門知識と経験を持ち、お母さんとその家族に寄り添い心と身体をサポートし必要な情報を提供する女性のことをドゥーラといいます。   プロフェッショナルドゥーラは大きく分けて「出産」と「産後」のふたつの分野があります。今回は出産ドゥーラ(*)について、次回は産後ドゥーラについてお話させていただきます。 出産ドゥーラ昔と今 ひと昔前、お産はほとんど自宅で行われ、妊婦さんの母親や経験も知識も豊かな近所のおばちゃんがずっと寄り添い、お産婆さんに協力し母親を励まし身の回りの世話をしていました。妊婦さんが頑張れるよう回りがチームワークになって守っていたのです。   現在では病院出産がほとんどになり、陣痛からお産まで夫(パートナー)以外の継続的な付き添いサポートが例外となってしまいました。チームメンバーはその日に会った看護師と医師、そして夫。うまく息が合わなかったり不安になったり、そのため定例の医療介入に頼る流れが増えてしまったのです。 母体の力 母親は複雑な状況がない限り、「母体の力」を発揮し、健康に赤ちゃんを産める体を持っています。しかし情報不足、情報過多、準備不足、医療依存、過信などがブロックになり、本来持っている自分の能力を出し切れないお産を経験する人が多くいるのです。   出産ドゥーラまたは出産の知識と経験があり、妊婦さんにとって信頼できる人が継続的に付き添いサポートすることで、母親が安心し自信を持って母体の力を発揮し、自発的な経膣分娩になり、お産の時間が短くなり、医療介入が減り、母親の達成感・満足感がより高いお産になるとリサーチ結果が出ています。   お産は痛みを伴いますが、人間はその痛みさえもコントロールすることができます。まわりから守られること、陣痛の意味をしっかり把握すること、自分に合ったリラクゼーションテクニックを持つこと、痛みを和らげる方法をいくつか持つこと、赤ちゃんに会える喜びを優先すること、お薬ではなく自分の力でお産を軽くすることができるのです。それが母体の力です。 ドゥーラの役割 出産ドゥーラのゴールは、母親が安心し安全に自分の希望するお産を達成することです。ドゥーラは母親にとってお母さん、近所のおばちゃん、またはお友だち的存在になれるよう、気兼ねなく要求を話せる関係になれるよう、妊娠中数回会いお互いを知る機会を作ります。   両親には出産と赤ちゃんを迎えるための知識を持つために、出産準備クラスを取ることを勧めます。ドゥーラからもクラスのおさらいと気になるところを解消するため、出産に向けて心と身体の変化、陣痛の始まり、出産の流れ、リラクゼーションテクニック、痛みの和らげ方、陣痛とお産のポジション、バースプラン案、アメリカ病院出産の流れ、赤ちゃんを迎えるための準備、パートナーさんも一緒に陣痛対応方やポジションの練習、など希望に沿う内容を話し合います。   ドゥーラはお産のチームメンバー(パートナー、医師または助産師、看護師)と一緒にリーダー(母親)を尊重し励まし、陣痛からお産まで継続的にサポートします。ドゥーラは状況に応じた情報やアイデアを提案しますが、お母さんを誘導したり、判断、診断はしません。 さあ、陣痛! いよいよ出産です。陣痛が始まったら医師や助産師の支持を得て、ドゥーラにも連絡を入れます。ドゥーラはリラクゼーションテクニックやポジションを提案し、陣痛が少し進むまで待機します。   陣痛が進み助けがほしくなったり、母親が不安になったら、ドゥーラは自宅訪問しパートナーさんと協力しながら痛みを和らげる方法を提案し、上の子がいればその子のお世話をし、病院へ行くタイミングを待ちます。順調に陣痛が進行したなら病院へ同行します。   […]