日本社会の現状を紹介 ソーシャルリーダーが当地訪問

非営利団体「iLEAP( アイリープ)」が実施するプログラム「Social Innovation Forum: Japan」の参加者8人が8日、インターナショナル・ディストリクトにあるウイングルーク博物館で活動内容や実績を紹介、地元関係者と交流を図った。

プログラムは日本人ソーシャルリーダーや起業家たちを対象に、シアトルでのワークショップや現場訪問等の機会を提供する。4回目を迎え、日米の市民組織間の相互扶助の強化が目的となる。

不登校や発達障害等の問題を抱える子供への支援活動を行う非営利団体「トイボックス」の白井智子代表理事は、日本における教育現状と東日本大震災後の被災地への継続支援について紹介した。

東日本大震災発生後には、被災地の子供を継続支援する「ハタチ基金」、福島県南相馬市の子供に学習支援やコミュニケーション訓練の機会を提供する「みなみそうまラーニングセンター」も立ち上げた。

白井理事は欧米諸国に比べ、ADHDなどの発達障害に関する理解が普及していない日本では、子供たちを追いこんでしまうことが多いと話す。「被災地を含む日本の全ての子どもたちが、いじめや孤独で悩まないような環境を作り」の大切さを強調した。

株式会社「巡りの環( めぐりのわ)」の阿部裕志代表取締役社長は、島根県隠岐郡海士町で実施する地域活性化支援事業を紹介。「少子高齢化や地方の雇用機会の少なさなど問題を抱える海士町は、将来日本全体が抱えるであろう問題を映し出しています」と説明した。

消えゆく伝統的日本の文化や風習も問題視しており、「生まれ育った場所を離れて暮らす人たちに、もう一度自分自身のアイデンティティーを見つめなおしてほしい」と呼びかけた。

イベント後には代表者に質問をする観客の姿が見受けられた。プログラム参加者からも「これまで取り組んできたことは間違いではなかったと実感した」と自信を深める声が聞かれた。

( 長井紀幸)